第107章 痛いよ

有岡里穂はゆっくりと西川安菜の部屋の前まで歩いていった。扉は閉まりきっておらず、わずかに隙間が空いている。

その隙間から、中の様子がはっきり見えた。

入るべきか迷っていた、そのとき――背後で突然、甲高い悲鳴が上がった。

「きゃっ!」

西川安菜は本気で飛び上がるほど驚いた。

どうして急に戻ってきたの? 部屋に入った? 私のパソコン、触った?

階段口に立ち尽くしたまま、目を見開く。巨大な恐怖が、見えない網のように彼女をがんじがらめにした。

心臓が狂ったように脈打つ。西川安菜は有岡里穂に声をかけることすらできず、真っ青な顔のままパソコンへ駆け寄った。

自分のパソコンの中に、絶対に見...

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